あなたのビジネスには実体がありますか。

実体があればこそ、勝つことも成功することも可能になる、
ぜひお忘れなく。

勝負する以上は勝ちたい、起業する以上は成功したい、
これは多くの人に共通する感情ではないでしょうか。

しかし、勝つ人、成功する人は一握り、
なぜそのようなことになってしまうのでしょうか。

それは勝つ、成功する、そういう意識の有無、
そのためのプロセスを踏んでいるかいないか、
成功するだけの実体をつくりあげているか否か、
そういうことです。

ところで、勝つ、成功するとは、
個人や企業だけのテーマではなく、
社会に対して大きな影響を与える点で重要な活動です。

敗戦で日本国民全体が敗戦に打ちひしがれていたとき、
水泳の古橋選手はロサンゼルスの招待レースで
アメリカ人相手に勝ち続け、
ボクシングの白井選手は、初の世界タイトルを獲得、
日本人に勇気と誇りを取り戻させ、希望の光を皆に与えたのです。

勝つとか成功するとは、自分だけのためではなく、
周りに勇気や励まし、希望をもたらす、
そして、皆に自分も活躍しなければという意欲をもたらしました。
あなたもぜひそのつもりでビジネスに取り組んでみてください。

最近では願えば叶う方式のアプローチが幅をきかし、
願ったり口にするだけで、
それなりの実体づくりを怠っている人が多いようです。

口にする=何がしかの結果を出している=実体の存在が必要で、
さもないと口先だけという結果に終わります。

勝負に勝つ、ビジネスに成功するとは、
このように実体づくりがあってこそ、
力も蓄積され、実績も上向き、
そして、協力者も増えることになります。

人は見えないものより見えるものを信じ、
元気もやる気も生まれ、協力者も増える、
つまり、実体があればこそ、
勝つことも成功することも可能になります。

物品販売にあたっては、具体的商品を持っている、
サービス販売にはそれなりの資格、技量、
ノウハウシステムを持っている、
それなりの固定客を持っている、
収益性の高い展開を実践している、
だからこそ、提供するものに匹敵する報酬も得られることになります。

提供する具体的な物、具体的顧客を持たず、お金だけを徴収する、
価値のないビジネスでお金を集めようとするようでは、
ビジネスとしては成り立ちません。
万が一、たまたまうまくいっても先のないビジネスになります。

たとえば、フランチャイズ制にあっては、
フランチャイザーには成功しているという実体が不可欠です。

実体とは、具体的商品やサービスが存在し、一定の顧客が存在し、
十分な売上があり、収益性の高い実績があり、
成功という実績があり、その上成功を達成したノウハウがある、
だからそれをシェアしてもらいたい人相手にビジネスが可能になります。
つまり、実体の存在が不可欠です。

しかし、多くの方は、フランチャイズで成功しようということで
はじめに権利金を集め、そのお金で成功を企てますが、
これは本末転倒で、決して成功することはありません。

ロサンゼルスで、ある方は
カレー店のフランチャイズを開始しようと、
旗艦店をつくりました。

そして、それを派手に宣伝し、
あたかもアメリカで成功しているビジネスのごとくプロモートして、
オーナーは日本に行き、投資家、出資者募集に精を出しました。

しかし、その店の実績はお粗末で、赤字の展開、
つまり、成功しているビジネスという実体はなく、
1年未満につぶれてしまいました。

あわよくばの企ては、
実体をつくりあげることができなかったため、
失敗に終わった例になります。
実体をつくることを怠ると、それ以上の展開は不可の例になります。

これは代理店制にもあてはまり、
まずは成功しているという実体が不可欠です。

大相撲では横綱白鵬の一人勝ちの状況が続いています。
他の相撲取りも稽古に励み、強い相手に胸を借り、
白鵬に勝つべく必死になっているようですが、
彼を破るのは難しい状態が続いています。

そこで、ある新聞社が、往年の横綱3人に、
自分が現役ならばどうやって白鵬を攻略しますかとインタビューしたところ、
それぞれが自分の場合はこう攻略すると答えて、
3人の結論として、今白鵬に勝てないのは、
勝つやり方を考えないで相撲を取るからと結論づけています。

まずは、稽古、稽古、稽古、そして、強い相手と相撲を取る、
いろいろな相手と相撲を取る、
そして、力をどんどん育成し、考えて相撲を取る、
その繰り返しで、勝てるようになるとのことです。

実体づくり(稽古による力の育成、いろいろな強い相手と戦う経験、
強い相手にあたるときそれなりの工夫をして立ち向かう、
それらを通じて自信を深め、力を高める)があってこそ、
勝負に勝つことが可能になります。

ビジネスの場合、稽古相手とは市場です。
その市場で実際にいろいろ勝負し、
その繰り返しの中から力がつき、知恵が生まれてきます。

その過程で、次々とより大きなチャレンジに挑む、
そして、力を高める、それが成功を生み出す行動です。

基本は勝つ意思と勝つための工夫とチャレンジ、
それにつきます。

つまり、実体づくりに勤しむものだけが、
実体をつくり出せることになります。

実体があればこそ、次のレベルへのチャレンジも可能になり、
勝つことも成功することも可能になるのです。

努力したから勝つわけでも成功するわけではなく、
一定の実体がある、だから勝てるのです。成功できるのです。

でも、努力はしているが、実体づくりはなかなか難しい、
そうお考えですか。

その場合は、二つの可能性がありますので、
行動を見直したらいかがでしょうか。

1. 実体づくりの意識がない
2. やり方が間違っている

今回はこのあたりを見てみましょう。

1. 実体づくりの意識がない

まずはビジネスの実体をつくる、
そういう意識を持たず、金儲け意識だけだと、
どうしても実体づくりが難しくなります。

ビジネスの実体づくりとは、
まずは「お客をつくる」「売上を上げる」「利益を上げる」
「自分のビジネスに成功する」ということです。

成功したビジネスだからこそ、次の展開が可能になります。
なぜなら市場サイドの受け入れ体制ができあがったからです。

成功の実体とは、十分なお客と十分な売上、
十分な利益、それにつきます。

そのためには、お客を喜ばす意識で丁寧に皆に接する姿勢と、
リピーターづくり意識が不可欠です。

この際重要なことは、「自分のお客は誰かを見極め」、
「何をすることが最優先事項かを見極め」、
「何をしたら自分のビジネスは成功できるかを見極める」ことです。

多くのビジネスはそのあたりを検討せず、
お金を集めることに専念し、
おかげでビジネスは成功できなくなります。

たとえば、結婚プランナー業を始めるのであれば、
チャペル、リセプション開催場所、音楽家、写真家、
パフォーマーなどをリクルートして、彼らからお金をとって、
結婚する人がいたら彼らに仕事を渡すと考えがちですが、
これではビジネスとしては成り立ちません。
リクルートもうまくいきません。
実体がないからです。

また、たとえ組織づくりがうまくいっても、
実際の仕事を回せないようでは、
組織は崩壊することになってしまいます。
顧客を回せるという実体が必要です。

そうではなく、実際の仕事のネタを持っている、
つまり、自分自身が結婚しそうな人々を傘下に持つ、
そういう実体があればこそ、
ビジネスチャンスを求める業者へのリクルートがアピールします。

合コン会を運営している、
多くのジュエリー業者と提携している、
結婚相談所を運営しているといった具体的活動があり、
そこで具体的に結婚しそうな人々のリストがある、
そういう実体があればこそ、
関連業者の組織化も実現しやすくなります。

実体づくりは、その取り組み姿勢によって影響されます。
いわゆるビジネスミッションの問題です。

ビジネスはお金儲けしなければいけませんが、
そのお金儲けの意識を忘却し、仕事自体が楽しくなる、
そういう取り組み姿勢があってこそ、
結果としてお金が入ってくることになります。

ビジネスにミッションがあり、
そのミッションへの取り組みが中途半端ではない、
だから、お金は結果であって、
決してそれが動機になってはいない、
そういう取り組み姿勢が実体づくりを可能にします。

でも、そんなことをいっても
お金がなければ仕事ができません、のレベルなら、
それが問題、そう認識するところから、
新しい展開が始まるはずです。

2. やり方が間違っている

結果はやり方次第で変わるものです。
うまくいっていないのはやり方が悪いから、
それだけの話です。
だから、やり方を変えてみましょう。

昔、コッホの指導のもと、細菌学で有名になった北里博士は、
帰国後、学会の政争により、彼の研究が文部省の管轄に置かれました。
学問としての伝染病研究になってしまったのです。

伝染病研究は公衆衛生促進が目的で、学問のためのものではない、
そう決意した博士は、文部省への移管決定に際し、
すぐに独立して、北里研究所を設立し、社会に奉仕しました。

何を目的とするかにより、やり方が変わる、
その例になります。

金がないから、金がかかり過ぎるから、ではなく、
金を忘れて、金がなくてもできるやり方を考える、
金を超越して自分のミッションの実現に取り組む、
そういう姿勢があってこそ、そこから突破口が生まれるものです。

やり方にはいろいろ選択肢があるのが普通です。
一つのやり方がうまくいかなかったら、
他のやり方に替える懸命さ、勇気、決断、それが必要です。

ダメなやり方はダメな結果しか生まない、
ぜひお忘れなく。

勝負に勝つ、ビジネスに成功するとは、
取り組み姿勢が問われる問題です。

自分のビジネスに対するビジョン、ミッションが
強ければ強いほど真剣になり、
そのぶんやり方への選択肢が増えるのが常です。

そのときのポイントは、
勝負どころ、成功どころを見極め、そこを押さえる、
それにつきます。
これが実体づくりになります。

さて、目下なかなか結果を出せないあなた。
実際には実体もないのに、
うまくいっていると勘違いしているあなた。

もう一度自分のビジネスの成功ポイントを
見直してみたらいかがでしょうか。

きっと、多くの気づきを得られるのではないでしょうか。
きっと、そこから本当の成功へのチャレンジが始まるはずです。

がんばってください。

(メルマガ『アメリカ発!「スモールビジネス」成功のセオリー』2015年3月23日発行 Vol.768より)