万物全てに命あり。ただひたすら活きるなり。

で、あなたは?
あなたのビジネスはダイナミックに
生命力に満ちた活動を展開していますか。

生きるということは、ダイナミックで感動的なことです。
しかし、生きている私たちはそれを意識せず生きているため、
その感動、喜び、感謝を忘れていることが多いようです。
あなたは「生」を正面から受け止め、生きていますか。

死んだ人が生き返り、
あの世とこの世どちらがよかったですかと尋ねられたら
どのように応えるのかはわかりませんが、
生きている我々は生を謳歌し、
生きただけの人生を送りたいものです。

知人からもらったびわの木、ざくろの木、そして、いろいろな花、
その命に毎日鉢の下から水が流れだすまで十分水をやっております。
ひたすら活きる命の応援です。

咲いては散る、その生命力と潔さ、
感動します。
もし、一度咲いて散ったら二度と咲かない花だとしたら、
私たちはどれほど楽しみを失うことでしょうか。

必死に、目いっぱい生きるその生き様が、
季節をつくり、育てる楽しみをくれ、
そして、私たちを愛でさせてくれるのです。

先日、宇宙への大任を終えて、
大気圏に突入した宇宙船が燃え尽きる写真を見ました。
燃え尽きる、そのけなげな姿に感動しました。
無機物である機械が、私の心をとりこにしたのです。

きれいな石、一種独特の味わいある立木、輝きのある太陽、
オレンジ色で夕空に落ちる夕日、
動植物はもちろん無機物までも私たちを感動させてくれる世界、
いやはや生命の躍動には心を奪われます。

しかし、その生命活動をフルに満喫できるだけの
すべての機能と推進力を与えられている我々人間、
あなたはそれをフルに活かし、
人生を生き切っているでしょうか。

生き切るということになると、
人間には選択肢が用意されており、
その選択肢を意識しなかったり、持たなかったり、
選択肢に最優先意識を持たないで選択してしまうと、
その人は自分に約束された人生を味わい損なってしまうことになります。

ひたすら生きるとは、与えられた命、人生を生き切る活動であり、
それなりにリスペクトと感謝をもって扱いたいものです。

ビジネスにも命があります。
妊娠と同じく長い間夢が温められ、この世に誕生し、
具体的にビジネスという形で登場します。

生まれたてのビジネスには赤子に対するのと同じケアが必要です。
かわいい、かわいいだけでは赤子は育たず、
親としてありとあらゆるケアをすることになります。
疲れる活動です。

夜中であっても、赤子のケアは繰り返されなければいけません。
なぜそれほど面倒なことに?
生きており、成長しているから面倒が多いのです。

ビジネスもこれと同じです。
生まれたから、あとは何もせず
自然成長を楽しむ、ということなど許されません。

ひとたびビジネスが誕生すると、
それは一つの存在として扱われることになります。
あなたの生み出した子供ですが、
立派に人格を持った存在ですので、
あなたの勝手、公私混同は許されません。

あなたの名前とは異なる名前で存続するあなたのビジネスは、
あちらこちらで一つの独立した存在として活動を展開することになります。
かわいい我が子を見守る気持ちです。

あなたのビジネスは生きていますか。
耳を傾けてみてください。
息吹が感じられますか。
心音が聞こえますか。
バイブレーションを感じとれますか。
生きていれば当然そのように命の信号を送ってくれるはずです。

子は親を見て育つといいます。
あなたは子供にどのように育ってもらいたいのでしょうか。
親として、あなたは子供にそのための手助けをしているのでしょうか。
親子の対話、コミュニケーションを常にとっているのでしょうか。

命があるとは、
そういう関係と行動が展開されるということなのです。

今回は、ビジネス誕生と育成について考えてみましょう。

草花の種を播いたからといって
すべてが芽を出すわけではありません。
生命力のあるものだけが芽を出します。

犬の出産を見ていても、
胎児がすべて生まれてくるわけではありません。
生命力のあるものだけが命を獲得します。

つまり、自然は、生命力を有するものだけに
生きる力と喜びを提供しているようです。
弱者、生きる力のないものは自然に淘汰されてしまうのです。

これが生命力の素晴らしさです。
勝ち上がったものが「生」「命」を楽しめるのです。

起業したいという人はたくさんいます。
しかし、実際に起業する人は一部です。
そして、その一部の中から起業に成功する人が生まれます。

本人のやる気、行動力、探究心がその差をもたらすのでしょうが、
それ以上に、その人の持って生まれた習性、生き方、考え方が、
ビジネスという場において生きてくるからかもしれません。

成功した人の例を見ると、
子供のころから起業家魂で生きている例が多く、
長年の気持ちと過去の小さな実績の積み重ねが
大きな成功をもたらすようです。
成功する宿命を負って生きてきたといってもいいのかもしれません。

成功する人の特徴は
○起業家魂で生きている(独立独歩、創意工夫、行動力、不屈の魂)
○逆境に強い
○持続心が強い
○変化対応に長けている
○集中力に長けている
○コミュニケーション力に長けている
○成功に値するだけの人格を有している

つまり、与えられた環境、状況の中で起業家魂を持ち続け、
それにうまく対応しながら
自分の持つビジョンや目標を達成するまで
行動し続けるだけの馬力と意欲を失うことのない生き方を
まっとうできる人物だけが、
自分に与えられた人生を
ビジネスという場で開花できるということになります。

すべての人が起業家になることはできません。
自然淘汰は自然界の掟です。
その上、ビジネスを育てるための剪定行為も頻繁に行われます。

そういった環境の中で、
ビジネスとして生き残っていく、勝ち上がっていく、
そのような力を有するものだけが「生」を楽しめるのです。
大きく開花できるのです。

ビジネスの競争力、差別化、個性化とは、
つまるところ、その力育成の勝負ということになります。

さて、漫然とビジネスに取り組むあなた。
目前のお金だけで動くあなた。
忙しさに追いまくられ、
じっくりビジネス展開を見直していないあなた。

おうかがいします。
あなたは、自分は成功するために生まれてきている、
それを信じられますか。
それなりの行動を繰り返していますか。

もちろん、その答えを本当に知っているのは
空の上の人とあなただけ。

今日も張り切ってビジネスに取り組みましょう。

(メルマガ『アメリカ発!「スモールビジネス」成功のセオリー』2015年1月19日発行 Vol.759より)