●あなたはマンネリ化している。すぐにそこから脱却しましょう!

マンネリの一番の問題は、
本人がその事実に気づいていないことです。
いち早くそれに気づき、そこから脱却する、
すると将来を生み出すことがでます。

日々の仕事をこなすが、楽しいとかエキサイトの感情がない……。
いくら努力しても結果が上向かない……。
考えることが堂々巡りしてしまう……。
もうそろそろこのあたりが限界、そう感じている……。
こんなもの、そういう考え方が当たり前になりだした……。

危ない危ない、あなたはマンネリ化しています。
早くそこから抜けだしましょう。

マンネリとは、今何とか食っていけるから
何も無理しなくてもといった現状肯定、満足姿勢が故に
チャレンジや工夫する姿勢を失ったあり方で、
現状維持思考や行動の固定化、硬直化という点に特徴があります。

早い話、上昇思考を持たない、変化に対応しない姿勢であり、
動きを失った思考や行動パターンです。

ビジネスの停滞、低迷は、必ずしもマンネリのせいではありませんが、
もし、ビジネス停滞に対し、いつも同じ取り組み姿勢しか持たないと、
いつまでも停滞から脱却できなくなります。

この場合も、やはり工夫不足、視点の変更を伴わないので、
マンネリ化と言えます。

マンネリになりやすいのは、それなりのやり方をしているからで、
それから脱却する取り組み姿勢が必要です。

たとえば、他人まかせの展開、テンプレート駆使の展開、
マニュアルフォローの展開、職場、自宅を往復だけで終わる展開が、
マンネリを促進しやすくなります。

この他、念には念を入れすぎる完璧追及タイプの人は、
その間行動が止まるため、
結果としてマンネリ化してしまうようです。

マンネリに関する問題は、
マンネリ化している事実への認識不足、
マンネリから脱する具体的行動不足があげられます。

今回はこのあたりを考えてみましょう。

1. マンネリ化している事実を認識する

過去の経営数字の比較、見直しをしてください。
するとマンネリ化は一目瞭然になります。

そういう数字をチェックする習慣を持たないようだと、
自分の行動を把握できず、
マンネリ化が放置されてしまうことになります。

マンネリの特徴は、一定の最高数字を更新できない、
一定時期の数字が横ばい状態、ないし、
多少のアップダウンがあっても、その期間が低迷している動きです。
(たとえば、毎年夏は業績が悪化)

これが繰り返されていると、
夏はそんなもんだという理解が生まれ、
それなりの対応しかしなくなってしまうことになります。
まさにマンネリの特徴です、

数字以外、行動パターンにもマンネリが読み取れます。
工夫しなくなった、数字をチェックする習慣がなくなった、
考えなくなった、勉強する意欲がない、問題意識がなくなった、
なんとなく仕事する、そういう事態がマンネリの兆候です。

マンネリは外からも判断できます。
時間の経過にもかかわらず、仕事や伝票が未処理のまま、
整理、掃除が行き届いていない、
壊れたものがそのまま放置されている、
陳列がいつまでも昔のまま、
長い間チラシがいつまでも昔のまま、
小さなミスやトラブルがよく起きる、
第三者が容易にその人の行動パターンを予測できる、などなど、
部外者にもマンネリ化が見えてくるものです。

そういう兆候はビジネスにとって危険であり、
それを認識するところからマンネリ脱却が始まります。

2. マンネリから脱する具体的行動を起こす

○売上10%アップ、収益性10%アップ、
他地区への進出、新規分野への進出、
新製品の取り扱いなどなど、
自分のビジネス成長、飛躍への具体的テーマを持つことです。

それにより、見る目、考えること、やり方も変わり、
マンネリ脱却を実現できます。

○外に出る、するといろいろな刺激に出会い、
それがきっかけになり、マンネリ脱却を実現できます。

外とは、地理的な外と、
ビジネス以外、自分の業界の外を含みます。

○新たな知人友人をつくる、そこから
従来とは異なるコミュニケーションを持つことができるようになり、
その刺激がマンネリ脱却を促進します。

○積極的に自己啓発セミナーや勉強会に参加、
するとそれが刺激になり、マンネリ化脱却を促進します。

○従来とは異なることに着手、
すると視点の違う見方が可能になり、
それが刺激になってマンネリ脱却を促進します。

○ビジネス展開の場を変える、
するとそれが刺激になりマンネリ脱却を促進します。

展開の場とは、地理的な場の変更以外、
異なる市場への進出、異なるビジネス展開を指します。

○担当者を変える、すると見方、考え方、やり方が変わるので、
マンネリから脱却することになります。

○ルーティーン仕事のやり方を変えてみる、
すると考える癖がつくようになって、
それが刺激になりマンネリ脱却を促進します。

○毎日同じ道を通らず、意識的に道を変えてみる、
すると見えるものが違ってきて、
それが刺激になりマンネリ化脱却を促進します。

要は、毎日のルーティーン仕事や生活習慣に
意図的に変化をもたらすことにより、
気づきを得て、考える習慣、検討する習慣、
新たな出会いに対応する習慣を、強制的につくり出すことです。

では、マンネリを脱却すると、いったい何が起きるでしょうか。

従来の枠にとらわれない、従来の殻を打ち破った展開、
従来の天井を突き破った展開が可能になります。
一口に言えば、業績アップが可能になります。

経営者にとってはマンネリは最も忌むことですが、
従業員もマンネリ化しやすいもので、
経営者はマンネリの危険からビジネスを守る対策が必要です。

以下、私なりに実践しているマンネリ対策です。

1. 計画と結果の誤差に注目、その誤差に対して手を打つこと
計画と結果は違うものだと理解せず、
何がうまくいかなかったから結果を出せなかったのか、
そういう視点で問題点を探ることです。
惰性の考え方、行動を修正できます。

2. ミスや結果に対して、そんなもんだとか、
仕方がないと見過ごしてはいないか、
人を代えたらどうなるか、やり方を代えたらどうなるか、
それを検討すること

昔、担当者が「これ以上はどうしてもアップしません」を繰り返しました。
私は自分自身の体験から、もっといけるはずと感じておりましたが、
担当者は「もうこれで目いっぱいです」を繰り返すのみ。

そこである日、その地域に新人を送り込みました。
すると、これ以上はとても無理ポイントを一挙に通過し、
私が希望していた結果を発生させました。

前担当者に「おい、できたぞ」と伝え、
新人にどうだったと聞いて答えるのを、
その場にいて聴いてもらいました。
彼にとっていい刺激になりました。
自分のマンネリ化に気づいた瞬間でした。

3. この結果をもう10%アップするにはどうしたらいいか、
それを検討すること

特別理由がなくても、10%アップするにはどうしたらいいか、
そういったテーマを設け、それに取り組むと、
いろいろアップさせるアイデアが生まれ、
結果として生産性がアップするものです。

4. アイデアに行き詰まったら、問題の基本、定義、ポイントを割り出し、
そこから考えること

売上アップとは全体の売上をアップすることではなく、
売れ筋商品の売上をアップすること、
顧客対策とは、よく利用してくれるお客に、
もっと利用してもらうための対策を考えること、
収益性アップとは、収益性の高い商品、サービスを、
もっとプッシュすること、
固定費の削減とは、各コストを一率削減することではなく、
不要不急のコストを排除し、
場合によっては必要部分にコストをかけること、
そう理解すると、対策が取りやすく、
いろいろなアイデアや工夫が出てくるものです。

つまり、マンネリ予防策とは、
現実の結果に満足してしまわず、常に改善改良前進意欲を持ち、
行動を高める基準、プラン、工夫を用意し、
それを推進する活動であることがわかります。

そういう工夫をしないから、簡単に現実に妥協したり、
堂々巡りのビジネス展開に陥りやすくなるのです。

さあ、うまくいっているからと、安易に満足してしまっているあなた。
その上のレベル、次の展開が念頭にあれば、
事態の受け止め方が違ってくるのでは……。

マンネリは、そういう意識を持たない姿勢、怖いですね。
さっさと自分を変えましょう。
あなたが変われば、ビジネスどんどん変わっていきますよ。

(メルマガ『アメリカ発!「スモールビジネス」成功のセオリー』2015年8月10日発行 Vol.786より)